川柳つれづれblog
＊毎日の川柳作品の他、大好きなフィギュアスケートやミステリ、本、映画、その他日々の出来事をつれづれなるままに……。
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川柳タッグマッチ（３６）「嘘」
川柳仲間・徳道かづみとタッグを組んでお送りする川柳＆エッセイ「川柳タッグマッチ」。
第35回のお題は「嘘」です。
ちなみに神戸新聞紙上の連載は今日を含めてあと3回。はからずも、当ブログでは2月いっぱいの掲載となりましたね。残りわずかとなりましたが、どうぞあと3回お楽しみください。
なお、続編はというと……現在鋭意執筆中です（だよね、かづみ！）。
この「続編を掲載する」というのが、どうか嘘になりませんよーに……頼むよ？
第35回のお題は「嘘」です。
ちなみに神戸新聞紙上の連載は今日を含めてあと3回。はからずも、当ブログでは2月いっぱいの掲載となりましたね。残りわずかとなりましたが、どうぞあと3回お楽しみください。
なお、続編はというと……現在鋭意執筆中です（だよね、かづみ！）。
この「続編を掲載する」というのが、どうか嘘になりませんよーに……頼むよ？
◇先攻・みわ
美しい話と書いてウソと読む 美輪
私は嘘が嫌いだ。嘘をつくのもつかれるのも好きではない。もちろん聖人君子じゃあるまいし、一度も嘘をついたことがないなんて言わない。だができることなら、なるべく自分にも他人にも正直に生きたいと思う。
ただし恋愛においては話は別。私は嘘のうまい男が好きだ。恋愛は騙し合ってなんぼというところがある。どうせ騙し騙されるなら、一生騙し通してほしい。いい歳をしてこんなこと言ってるから、いつまで経っても独り者なのだろう。
ちなみに川柳はというと、私は結構よく嘘を書いていると思う。よく誤解を受けるが、作品の中の「私」は決して現実の私ではない。私の作品の九〇パーセント近くはフィクション。つまりほとんどが空想(嘘)である。しかし「事実」イコール「真実」とは言い切れないし、嘘の中に「真実」が隠れていたりする。案外現実の私より、作品の中の「私」の方が正直なのかもしれないな。
さて問題。この文章の中で、私はどれだけ嘘をついたでしょうか？
みんな嘘 猫は襖を蹴破って 美輪
◇後攻・かづみ
嘘に嘘重ねて薔薇の赤がある かづみ
音楽雑誌で「読者からの質問」というコーナーがあった。某ロックバンドに出された質問は「インタビューで嘘をついたことはありますか？」。その回答の中で印象に残っているのは「嘘をついたことはないが、嘘になってしまったことはある」というものだ。
過去の発言に縛られることは案外多い。人の心は時間とともに変化するのが普通なのに「過去の自分」を正当化しようと言い訳を重ねがちだ。その言い訳こそが“嘘”であったりするのに。
かつて、つきあっていた人に「一緒に暮らさないか？」と言われたことがある。「いいよ」と答えたものの、日が経つにつれて気が変わっていった。相手がその準備で奔走することに、気が重くなったのだ。「やっぱり一人の方が気楽だから」と断ると、私は“嘘つき”と呼ばれた。
嘘をつかないでいることは“嘘になってしまうこと”を多く抱えることかもしれない。でも、そのために嘘つきと呼ばれても、今現在の自分に誠実でありたいと思う。
潔く純度百パーセント嘘 かづみ
美しい話と書いてウソと読む 美輪
私は嘘が嫌いだ。嘘をつくのもつかれるのも好きではない。もちろん聖人君子じゃあるまいし、一度も嘘をついたことがないなんて言わない。だができることなら、なるべく自分にも他人にも正直に生きたいと思う。
ただし恋愛においては話は別。私は嘘のうまい男が好きだ。恋愛は騙し合ってなんぼというところがある。どうせ騙し騙されるなら、一生騙し通してほしい。いい歳をしてこんなこと言ってるから、いつまで経っても独り者なのだろう。
ちなみに川柳はというと、私は結構よく嘘を書いていると思う。よく誤解を受けるが、作品の中の「私」は決して現実の私ではない。私の作品の九〇パーセント近くはフィクション。つまりほとんどが空想(嘘)である。しかし「事実」イコール「真実」とは言い切れないし、嘘の中に「真実」が隠れていたりする。案外現実の私より、作品の中の「私」の方が正直なのかもしれないな。
さて問題。この文章の中で、私はどれだけ嘘をついたでしょうか？
みんな嘘 猫は襖を蹴破って 美輪
◇後攻・かづみ
嘘に嘘重ねて薔薇の赤がある かづみ
音楽雑誌で「読者からの質問」というコーナーがあった。某ロックバンドに出された質問は「インタビューで嘘をついたことはありますか？」。その回答の中で印象に残っているのは「嘘をついたことはないが、嘘になってしまったことはある」というものだ。
過去の発言に縛られることは案外多い。人の心は時間とともに変化するのが普通なのに「過去の自分」を正当化しようと言い訳を重ねがちだ。その言い訳こそが“嘘”であったりするのに。
かつて、つきあっていた人に「一緒に暮らさないか？」と言われたことがある。「いいよ」と答えたものの、日が経つにつれて気が変わっていった。相手がその準備で奔走することに、気が重くなったのだ。「やっぱり一人の方が気楽だから」と断ると、私は“嘘つき”と呼ばれた。
嘘をつかないでいることは“嘘になってしまうこと”を多く抱えることかもしれない。でも、そのために嘘つきと呼ばれても、今現在の自分に誠実でありたいと思う。
潔く純度百パーセント嘘 かづみ
（神戸新聞夕刊 2006年9月6日掲載）
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プロフィール
ＨＮ：
美輪＠brownycat
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性別：
女性
自己紹介：
1995年阪神淡路大震災に遭う。同年、時実新子に出合い川柳をはじめる。
「川柳大学」元会員、旧公式ＨＰ管理人。
「ゆうゆう夢工房」会員。
雑誌「現代川柳」編集長。
KCC（神戸新聞文化センター）川柳教室講師、朝日カルチャー芦屋教室川柳講師。
2006年8月より神戸新聞川柳壇選者。
2007年秋よりコープこうべ通信講座川柳教室講師。
2009年4月より甲南カルチャーセンター川柳教室講師。
＊神戸新聞2008/1/1～7掲載「源氏物語千年紀 川柳作家とゆく須磨・明石」はこちら
＊大ちゃんのリンクを守ろう！詳しくはこちら
＊リンクの再開・存続が決定しました。
＊大阪のリンクを守ろう！ 詳しくはこちら
＊存続が決定しました。今後ともご支援ご協力お願いいたします。
＊ここに掲載している川柳作品・文章はすべて私のオリジナルです。著作権法に基づき、無断転載ならびに無断引用は固くお断りいたします。
＊コメントはどうぞ御自由に。トラックバックは仕様により現在は受け付けられなくなっております。
＊コメント書き込み後にリロードされますと、投稿がダブってしまいますのでご注意ください。コメントを読みたい方は、お手数ですがいったんブラウザを閉じるか、トップページに戻ってから改めて記事の「Comment」をクリックしてください。
＊コメントの削除は管理人以外できません。削除ご希望は管理人にお申し出ください。
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Commented on 2007/02/27 Tuesday 10:24:30
by yamaちゃん | コメント編集
>えっ、あと２回で終わってしまうのですか。一年分の連載もあっという間でしたね。是非続編もお願いいたします。
ありがとうございます。現在鋭意執筆中です（よね、かづみ！）。
近日中（？）には続編スタートとなる……かな……？（いつ、とかうかつなことを言うとそれこそ嘘になるので、あいまいに言っておきます……）
>それと一つ質問なのですが、以前に出された「タグマッチ」は川柳とイラストで構成されているのでしょうか。
>別途購入の申込をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。明日にでもお送りいたします！
川柳とイラストとのコラボというよりは、各章の終わりにカットを入れてる、という程度です(^^ゞ。まあ、薄っぺらい本ですので、届いて「だまされた！」とお思いにならないように(笑)。
ちなみに新聞紙上では、写真とコラボに近い感じでしたが……時には写真が雄弁すぎる場合や、ちょっとイメージと違う場合もあったり。でもまたそれが面白いですね。
Responsed on 2007/02/27 Tuesday 19:00:12
by 美輪＠brownycat＠管理者
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