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川柳つれづれblog

*毎日の川柳作品の他、大好きなフィギュアスケートやミステリ、本、映画、その他日々の出来事をつれづれなるままに……。

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川柳タッグマッチ(26)「雨」

川柳仲間・徳道かづみとタッグを組んでお送りする川柳&エッセイ「川柳タッグマッチ」。
第26回のお題は「雨」。……そうです、梅雨時を前に書いたものです。
◇先攻・みわ

あなたからこぼれる雨のひとしずく 美輪
 私は雨女である。旅行や行事でいい天気という事は滅多にない。従って旅行は絶景を拝めず、運動会や遠足は延期になり、文化祭は屋外展示の中止を余儀なくされる。 しかし不思議なことに、傘を持っている時は滅多に降られない。それも折りたたみ傘なんて軟弱なものではなく、大きなジャンプ傘の時に限って晴れてきて、傘を持って歩くのが恥ずかしくなる。だから朝から降っている日はともかく、降りそうで降らない日は困るんだなこれが。たいてい「今日は傘は要らないや」と置いて来た日に限って、しっかり降られる。それもしとしとなんて可愛い降り方ではなく、ひどい土砂降りなんてこともしばしばなのだ。
 最近は有り難いことに、そこらじゅうのコンビニや百円ショップで傘を売っている。おかげで濡れずに済むわけだが、これまた不思議な事に、私が傘を買って店を出たとたん、カラリと晴れ上がる。…これってもしかして、雨女なんかじゃなくて、単に天気にからかわれてるってこと?
だから言ったじゃないのと雨が降っている 美輪

◇後攻・かづみ

傘なんかさせない 街が泣いている かづみ
 いつも「お使い」だった。初めて就職した会社で、最初に任された重要な任務だ。上司が電話で「じゃあ、うちの女の子を行かせますんで」と言っている“女の子”が、私のことだった。
 日に五度六度とお使いに出た。大抵は徒歩五分圏内にあるビルだ。お使いは嫌いではなかった。いや、好き嫌いを考えるほどの余裕はなかった。その頃の私は、言われたことをやるしか出来ない世間知らずの“女の子”だった。
 土砂降りの雨の夜のことだ。いつものように徒歩五分のビルへお使いを頼まれた。横殴りの雨は、容赦なく私を濡らした。濡らさぬように守った書類を届けたビルのフロアの人々は、明るく乾いていた。
 帰り道、通りに並ぶビル郡を見つめた。雨のビルの灯はぼやけて、哀しいような光を放っていた。
 街が泣いている。
 自然にそう思った。だが、泣いていたのは私の心だったと今ならわかる。
 まあ、句とは違って、ちゃんと傘をさして帰ったんですけどね。
雨の日は少し優しくなるわたし かづみ

(神戸新聞夕刊 2006年6月7日掲載)

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Re:川柳タッグマッチ(26)「雨」
こんばんは。
雨の歌って不思議と好きな歌が多いのです。「あめふりくまのこ」なんていい歳になった今でも大好きです。「愛燦々」も出だしは「雨…」なんですよね。雨女の美輪さんにはやはり「はじまりはいつも雨」を捧げたいです。^ ^
フィギュアスケートでは傘を持って踊ったみどりさんのエキシビションが懐かしいですね。

Commented on 2007/02/12 Monday 23:14:13

by sergei | コメント編集

Re:Re:川柳タッグマッチ(26)「雨」
>sergeiさん

>雨の歌って不思議と好きな歌が多いのです。「あめふりくまのこ」なんていい歳になった今でも大好きです。「愛燦々」も出だしは「雨…」なんですよね。雨女の美輪さんにはやはり「はじまりはいつも雨」を捧げたいです。^ ^

雨女も度を過ぎると大変ですよ~。初めての北海道旅行は土砂降りで150年に一度の大雨を降らせ、修学旅行もバスハイクも基本は屋内ツアー……。降らずに済んでもどんより曇り。たまにはきぱっと晴れたいい天気での旅がしたいものです。

>フィギュアスケートでは傘を持って踊ったみどりさんのエキシビションが懐かしいですね。

ありましたね~レイニーストーリー。傘持ったまま2A跳んじゃったよね~みどりちゃん(^o^)。昨シーズンの大阪NHK杯ではマリパトが「雨に唄えば」を滑って、とっても素敵でした。あとこの間のMOIでは小月ちゃんの「シェルブール」も良かったですよ♪
雨を題材にした歌やドラマやミュージカル、そしてそれを元にしたエキシビ……。みーんな大好きです。……あ~、だから雨女度が高くなったのかも(笑)。

Responsed on 2007/02/12 Monday 23:21:33

by 美輪@brownycat@管理者

雨といえば
やっぱり雨に唄えばですね。
あの歌も、有名なシーンも大好きです。忘れられません。
エヴァンのプログラムも大好きです。カルメンと同じかそれよりも。
NHK杯の前にカルメンに変えちゃってもうみれないけど。
映画のハナシだったのに、結局エヴァンにいっちゃいました(笑)

Commented on 2007/02/12 Monday 23:28:04

by トォコ | コメント編集

Re:雨といえば
>トォコさん

>エヴァンのプログラムも大好きです。カルメンと同じかそれよりも。
>NHK杯の前にカルメンに変えちゃってもうみれないけど。
>映画のハナシだったのに、結局エヴァンにいっちゃいました(笑)

わははは(^◇^)。さすがスケート&ライサファンですねっ!

本当にあの歌は素敵ですよね。ミュージカルも大好きです。
「一生一度の贅沢」のところに貼った、カート・ブラウニングの「雨に唄えば」の動画も見てみてね。ミュージカルのあの歌のシーンを、舞台装置や小道具までそのまま再現した、素敵なプログラムです(^_^)。

Responsed on 2007/02/12 Monday 23:36:55

by 美輪@brownycat@管理者

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プロフィール
HN:
美輪@brownycat
性別:
女性
自己紹介:
1995年阪神淡路大震災に遭う。同年、時実新子に出合い川柳をはじめる。
「川柳大学」元会員、旧公式HP管理人。
ゆうゆう夢工房」会員。
雑誌「現代川柳」編集長。
KCC(神戸新聞文化センター)川柳教室講師、朝日カルチャー芦屋教室川柳講師。
2006年8月より神戸新聞川柳壇選者。
2007年秋よりコープこうべ通信講座川柳教室講師。
2009年4月より甲南カルチャーセンター川柳教室講師。

*神戸新聞2008/1/1~7掲載「源氏物語千年紀 川柳作家とゆく須磨・明石」はこちら

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