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川柳つれづれblog

*毎日の川柳作品の他、大好きなフィギュアスケートやミステリ、本、映画、その他日々の出来事をつれづれなるままに……。

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「Shall we dance?」

久々に映画を観た。ミーハーどころで「Shall we Dance?」である。
感想は、というと……。
まあ、実に華やかで軽くて楽しい「ハリウッド映画」でしたね。
リチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドンといった豪華キャスト。
街の美しさ、衣装の豪華さ、ダンスシーンの美しさ。そういった「表面的」なものは、まあいい点数をあげましょう。

しかし、やはり原作の日本版と比べてしまうと、どうしても見劣りがする。
どうして主人公を「ただのサラリーマン」にせず、(二流どころとはいえ)「弁護士」なんぞにしちゃったんでしょ。
だいたいリチャード・ギアかっこよすぎ。あれでは「ダンスなんて縁のない冴えない中年」には見えないよ。
それにジェニファー・ロペスは、肉感的で色っぽすぎて、「社交ダンスの講師」というより「ラテンダンサー」みたい。草刈民代のような妖精的・神秘的な美しさが感じられないのよね。まあ、演技の下手さ加減はどっこいどっこいでしたが。
奥さんの設定も疑問。わざわざキャリアウーマンに置き換える必要なんかあったんだろうか。
専業主婦よりキャリアウーマンの方が女性受けすると思ったんでしょうかね。
竹中直人、渡辺えり子という周囲の「濃い」メンバーたちの怪演も、ハリウッド版ではややトーンダウン。
ダンスホールの騒々しさは、げんなりさせられたし。最後のパーティーの場面はあっさりスルーしちゃってるし。
テーマを安易に「夫婦愛」に持ってきたのもうなずけないな。
冴えない中年男のほろ苦い哀愁、美しいダンス講師に抱く淡い恋心、夫婦間の曰く言い難い感情のすれ違い、コンプレックスや恥じらいや屈折した複雑で微妙な心理描写がない。
日本版は、2時間以上の長さを全く感じないくらい楽しかった。それに比べると、ハリウッド版は1時間45分という短さなのに、どうもなあ……。

まあ、これは文化の違いと言ってしまえば、それまでかもしれない。
ああでもしなければ「リメイク」にはならなかったんでしょう。きっと。(だったらリメイクなんぞするなよ、と思うけど)
もともとアメリカでは、ダンスが日本ほど生活から遠いところにあるという感覚はないだろうし。
家族や夫婦のありかたも、社会や会社の構造も、日本とはおよそ違っているだろうしなあ。
やはりリメイクが名作を上回るのは不可能に近い。それにしては、まあよく健闘した方でしょう。

とりあえず、私の評価は星1つ半、といったところです。
レディースデーで1000円だったから許せるけど、これが正規の料金払っていたら「金返せ」と思ったでしょうね。

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無題
トラックバックありがとうございました。
同じような感想をお持ちなのに、すごく表現が上手ですね。私が言いたかったこと、そのまま書いておられます。

私がもう一つ付け加えるとすれば、主人公の遠距離通勤と、その途中の私鉄沿線の無味乾燥な雑居ビルにある教室って設定なんです。
何か、バブル直後の疲れたサラリーマンを彷彿とさせるいい設定だったと思ってます。だから日本人が共感できたんじゃないかしら。

Commented on 2005/06/12 Sunday 16:15:48

by まりも | コメント編集

無題
>まりもさん
ご意見&TBありがとうございました。
どうも私の辛口コメントがお気に召さないのか、それとも「別物として楽しめないのか!」というご意見なのか、いまひとつ皆様の反応が鈍くて「私ってそんなにイジワルかしらん」と、真剣に悩んでしまいました(笑)。
でも、本国アメリカでもこの映画はイマイチだったようで、「元の日本映画の方がずっといい」という評判だったとか。やっぱアメリカの観客もわかってるじゃーん!と思ってしまった私です。まあリチャード・ギア・ファンの皆様には、かなりお耳に痛い話かも知れませんが(笑)。

あの遠距離通勤の電車と、教室のうらぶれた雰囲気というのも、すごーく大きな要素だったと私も思いますよ。やっぱり日本人は日本人だなあ、とひそかにうれしく(せつなく)思ったりしてね。
どうもありがとうございました。またお越し下さいね(^^)/~~~

Commented on 2005/06/12 Sunday 22:07:34

by 美輪@brownycat | コメント編集

無題
TB、感謝です。

ところで、ここにコメントを書かれている方は皆さんオリジナルに軍配を上げていますが、女性の方ばかりだからでしょうか?

私はしがない中年サラリーマンですが、オリジナルはさえない中年サラリーマンにはちょっと辛い映画なんですよね。
映画を見るのは現実から逃避したいからでもあるので、現実離れしているギア版に一票入れておきます。

Commented on 2005/06/13 Monday 23:26:10

by Oz | コメント編集

無題
>Ozさん
御感想ありがとうございます。
「映画を観るのは現実逃避したいから、現実離れしたギア版に一票」
なるほど、そういう面もあるかもしれませんね。その点は納得です。
でも「女性だからオリジナルに軍配」ということもないかも。どーも女性の場合「ギア様かっこいい~」というところばかりに目がいって、なかなか辛口のご意見に出会えない気がするので……(笑)。

Commented on 2005/06/13 Monday 23:37:32

by 美輪@brownycat | コメント編集

無題
こんばんは、Mackyです。 トラックバックありがとうございました。

映画の見方は人それぞれで、ああこういう見方もあるのかって、みなさんのコメントも含めて楽しく読まさせてもらいました。私が感じたものたりなさも、そんなところが原因だったのかなとも感じました。

でも、やっぱり、ラストがわかりやすいハッピーエンドなので、ハリウッド版もいいかぁって思ってします。オリジナルのラストだと明快なハッピーエンドにはなってないですもんねぇ。ちょっとあとにひく感じかな。

Commented on 2005/06/13 Monday 23:57:20

by Macky | コメント編集

無題
>Mackyさん
御感想ありがとうございます。
確かにハリウッド版は「わかりやすいハッピーエンド」ですね。そういう意味では、楽しかったことも事実です。
ただやはり「いい映画」かどうかという点においては、きめ細かくてほろ苦さと切なさのあるオリジナルに軍配を上げたくなってしまうのです。まあこれは日本人の身びいきかもしれませんけどね。

Commented on 2005/06/14 Tuesday 04:47:19

by 美輪@brownycat | コメント編集

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プロフィール
HN:
美輪@brownycat
性別:
女性
自己紹介:
1995年阪神淡路大震災に遭う。同年、時実新子に出合い川柳をはじめる。
「川柳大学」元会員、旧公式HP管理人。
ゆうゆう夢工房」会員。
雑誌「現代川柳」編集長。
KCC(神戸新聞文化センター)川柳教室講師、朝日カルチャー芦屋教室川柳講師。
2006年8月より神戸新聞川柳壇選者。
2007年秋よりコープこうべ通信講座川柳教室講師。
2009年4月より甲南カルチャーセンター川柳教室講師。

*神戸新聞2008/1/1~7掲載「源氏物語千年紀 川柳作家とゆく須磨・明石」はこちら

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