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川柳つれづれblog

*毎日の川柳作品の他、大好きなフィギュアスケートやミステリ、本、映画、その他日々の出来事をつれづれなるままに……。

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川柳タッグマッチ(28)「白」

川柳仲間・徳道かづみとタッグを組んでお送りする川柳&エッセイ「川柳タッグマッチ」。
第28回のお題は「白」。……ちなみに書いたのが去年の梅雨の頃ということで、私のエッセイの内容も、かな~りそれを意識したものになっております。

しかしこうして改めてみると、私のほうがどっちかというと「季節」というか「シーズン」に左右された文章が多いですね。書いてるときはさほど意識しなかったんですが……これは新たな発見だったな。
ちなみに「川柳は季語を必要とはしないけれど、四季のある国だからそれなりに季節を意識してもいい」というのが新子先生の教えです。ハイ。
◇先攻・みわ

かなしみよさよなら白い絵の具です 美輪
 鬱陶しい梅雨空のもとで洗濯をしていると、洗剤のCMが思い出される。気持ち良く晴れた青い空、ひるがえるシーツやシャツの白。ぎらぎら照りつける陽射しを跳ね返す白いシャツは、見た目にも涼しくすがすがしい。いいなあ、本当にあんな真っ白になる洗剤があったら、みんな絶対買っちゃうよね。
 そもそも白は汚れの目立つ色である。まったく、ちょっとジュースやお茶がかかっただけで、どうしてあんなに目立つんだろう。すぐに洗ってもCMのように完全な白にはならないし(当然だって)。うっかり染みをつけて着られなくなった白い服の何と多いことよ。
 そしてまた、白は膨張色でもある。ただでさえ薄着の季節、我が二の腕や脚の太さにぎょっとする今日この頃。白い服を着て歩くのは、ちょっと勇気が必要だ。
 梅雨ももう終わり方。いよいよ白の似合う季節がやって来る。今年こそ白い服で颯爽と歩いてみたいな。――いや、その前に、まずはダイエットしなくっちゃ…。
真っ白なハンカチだった私たち 美輪

◇後攻・かづみ

予定表白い分だけ夢がある かづみ
 朝出勤すると最初に一日の予定を確認する。会議、研修、報告書の締切り…カレンダーの小さな四角は“やらなければならないこと”で真っ黒だ。書かれた予定を終えるたびに棒線で消す。一日の終わりに、四角は更に真っ黒になっている。
 学生の頃、カレンダーが白いことに怯えた。何の予定もない一日、何をすればよいのか分からない。自分の部屋でボーっとして終わった日もあった。あの時間に勉強でもしていたなら、もう少し賢い大人になれたかもしれないな。
 ぼんやりと煙草を吸っていた白い一日の中で、強く感じていたのは不安だった。自分はこれからどうなるのだろう…。自問を繰り返す中で、いつしか「予定が無いということは、何をやってもいいということだ」と気づいた。何でも出来る、何でもやってみよう。そう思って走り出してから、白い四角は輝きを放ち始めた。
 黒い四角に追われる現在、たまにはリセットした白い一日を作ってみようか。
真っ白なキャンパスとしてその未来 かづみ

(神戸新聞夕刊 2006年6月21日掲載)

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Re:川柳タッグマッチ(28)「白」
「白い一日」って、いい響きですね。
輝きというか、風、空気感というか、
清涼な異次元空間のような、
なんて言っていいのかわからなくなりましたが・・・

Commented on 2007/02/14 Wednesday 21:40:14

by adman | コメント編集

Re:Re:川柳タッグマッチ(28)「白」
>admanさん

>「白い一日」って、いい響きですね。
>輝きというか、風、空気感というか、
>清涼な異次元空間のような、

ありがとうございます。かづみが喜びます。
もっとも彼女、最近なかなか「白い一日」が(いやが応にも)作れずにいるようですが……。

Responsed on 2007/02/14 Wednesday 22:34:32

by 美輪@brownycat@管理者

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プロフィール
HN:
美輪@brownycat
性別:
女性
自己紹介:
1995年阪神淡路大震災に遭う。同年、時実新子に出合い川柳をはじめる。
「川柳大学」元会員、旧公式HP管理人。
ゆうゆう夢工房」会員。
雑誌「現代川柳」編集長。
KCC(神戸新聞文化センター)川柳教室講師、朝日カルチャー芦屋教室川柳講師。
2006年8月より神戸新聞川柳壇選者。
2007年秋よりコープこうべ通信講座川柳教室講師。
2009年4月より甲南カルチャーセンター川柳教室講師。

*神戸新聞2008/1/1~7掲載「源氏物語千年紀 川柳作家とゆく須磨・明石」はこちら

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