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川柳つれづれblog

*毎日の川柳作品の他、大好きなフィギュアスケートやミステリ、本、映画、その他日々の出来事をつれづれなるままに……。

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川柳タッグマッチ(15)「オリンピック」

川柳仲間・徳道かづみとタッグを組んでお送りする川柳&エッセイ「川柳タッグマッチ」。
第15回のお題は「オリンピック」。……そうです去年、トリノ五輪の直前に書いた原稿です(^_^)v。
……というわけで、私が何を書くかはだいたい予想つきますね?
◇先攻・かづみ

勝利した涙を流す時 ひとり かづみ
 スポーツを楽しむことには、二つの能力がある。一つは「実践する能力」で、もう一つは「鑑賞する能力」。私はどちらもいささか欠けがちだ。
 アスリートたちがオリンピックに抱く情熱は、私には想像がつかないほど、熱い。他の世界大会で優勝しても、オリンピックの「金メダル」を手にするまでは、世界のトップに立ったという気持ちになれないものらしい。
「ナンバーワンにならなくてもいい」と歌う曲がヒットしたことがあった。私はその歌詞に素直に同調することが出来ない。そう、“勝ち負け”に拘ってしまう性格なのだ。スポーツの「鑑賞能力」に欠けるのもこの性格がネックになっている。応援している選手(チーム)が負けると、カーッと逆上してしまうのだ。
勝敗だけではなく、「ベストを尽くす」ことも大切なことは理解している。でも、オリンピックという頂点の場に立つアスリートたちにはそれだけで終わって欲しくない。ベストを尽くして“勝って”欲しい。
ガンバレ、ニッポン!!
 声援を送るラインの外側で かづみ

◇後攻・みわ

きらきらと雪のこどもが踊り出す 美輪
 スポーツは、やるより見るのが専門の私。特にフィギュアスケートについてはちょっとうるさい。何しろ小学生の頃からの筋金入りのスケートファンで、秋冬はテレビで放映されるあちこちの国際大会やアイスショーに釘付けの毎日である。
 ちょうど今、イタリア・トリノでは冬季五輪が開催されている。今回の大会は、日本から三人も有力選手が出場するとあって、特に女子シングルの扱いは大々的。連日トップニュース扱いで、選手の練習の様子やプライベート、ライバルの動静などがテレビやネットやスポーツ新聞を賑わしている。これは私たち古くからのスケートファンにとっては嬉しい半面、あまりの加熱報道に複雑な思いである。
 五輪というと、どうしてもメダルメダルと騒ぎがちだ。騒がれ過ぎて潰されたり、不本意なまま競技生活を終えていった選手が、一体今までどれほどいたことか。
 冬季五輪の花、フィギュアスケート。日本選手も他国のライバルたちも、どうか最高に美しい、自分らしい演技ができますように。
 また一つ冬の花火を打ち上げる 美輪 

(神戸新聞夕刊2006年2月15日掲載)

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プロフィール
HN:
美輪@brownycat
性別:
女性
自己紹介:
1995年阪神淡路大震災に遭う。同年、時実新子に出合い川柳をはじめる。
「川柳大学」元会員、旧公式HP管理人。
ゆうゆう夢工房」会員。
雑誌「現代川柳」編集長。
KCC(神戸新聞文化センター)川柳教室講師、朝日カルチャー芦屋教室川柳講師。
2006年8月より神戸新聞川柳壇選者。
2007年秋よりコープこうべ通信講座川柳教室講師。
2009年4月より甲南カルチャーセンター川柳教室講師。

*神戸新聞2008/1/1~7掲載「源氏物語千年紀 川柳作家とゆく須磨・明石」はこちら

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